注:このエントリはゴールデンウィークに開催されたSUPER GT 第三戦富士ラウンドについての話題です。ただし、使用している写真などは、開幕戦鈴鹿と第二戦岡山のものです。
─── 勝った、勝った、801が勝った!
801じゃねえ!勝ったのは『#95』だろ!
─── 見たでしょ、ゴール直後!車から降りてきたケースケ(*1)とコーヘイ(*2)が抱き合ったの!ふらふらになりながら出てきたケースケを、コーヘイが抱きとめたアッー!
ああ、しかも、抱きとめた直後、スカパーの中継画面が、カラーバーに切り替わったんだよ、急に。
─── アッー!それ絶対なんか放送できないことやってたんだよ!
そのときの
実況スレのログが変に盛り上がってワロタよ。
─── ・・・盛り上がって、ていうか、変なほうにスレを誘導してない?
してねぇよ!
ところでMR-Sは、開幕戦鈴鹿で適用されていた+25kgのウェイトが岡山で撤廃、さらに岡山の結果に基づいて+1の救済。あわせると、開幕戦から見て+2の救済、と。これでようやく優勝争いに絡むことができるようになった訳だけど。
─── うん、車の動きがようやく去年のMR-Sらしくなってると思った。でも雨宮7や紫電は積んだり絞ったりされてても速かったからね。
積みまくったタイサンは今回ぜんぜんだめだったけど。ていうかそもそも岡山で2位なんていう結果を得たことそのものが、タイサンにとっては想定外だったんじゃないかな。ポイントランキングこそ3位だけど、それと引き換えに確実に取れると思われる富士戦を+50kgで迎えた訳で。
─── ところで、コーヘイの岡山での暴言の件、5ZIGENの木下社長のblogと並んで2ちゃんに貼られてたねー。
おかげさまでアクセス数が急上昇だよ、いやーワロタ。しかもリンク元でもime.nuがランキング急上昇だよ。検索ワードでも「平手晃平」とか「平手晃平 GT 岡山」とかが急上昇。
─── 過疎板のモタスポ板でもやっぱ2ちゃんの力は偉大だね。で、見に来た人が増えれば、変なコメントも増える、と・・・
変ていうか、GT見初めのファンが、2ちゃんのGT本スレやGT公式サイトのBBSなんかを読んで表層的な知識を得て書いてるっていうか。
─── 青臭いっていうか痛々しいっていうか。
でも、GTっていうレースそのものが、ああいうファン層を取り込んでいるのも事実なんだから、ああいう人たちを、いわゆるコアなファンに転化させる努力も必要だろうね。そのためにも、ウェイトハンデを含めた複雑な性能調整ルールを、誰にでもわかりやすいように解説する努力を、シリーズ運営サイドに求めたいところだね。
─── その割にはコメントに対するレスが冷たいような・・・
努力を求めたいのはシリーズ運営サイドであって、俺が努力する必要はないだろ!
─── それもそうか。
でも、
ああいうことを書いておいて今更だけど、あの平手の暴言は、文字通り口が滑ったというか、言葉足らずだった、ってところじゃないのかな、とも思う。
─── どういうこと?
だってほら、平手って今までフォーミュラ一筋じゃん。言い換えればスプリントレース一筋な訳。GTだって本来の意味での耐久レースじゃあないけれど、少なくとも平手が今まで乗ってきたカテゴリーに比べれば走行距離も長いし、ドライバー交代やピットイン義務付けなんかもあるし。
─── フォーミュラのスプリントレースとは乗り方を変えろってこと?
平手だって、その辺は理屈では判ってたんだろうけれど、実際レースを走る中では、なかなか理屈どおりに行かないというか、今までスプリントレースだけで培ってきた本能が顔を出すというかね。
─── そのあたりの話は、金曽さん(*3)がAS誌で話してるね。
うん、スプリントしか知らないドライバーだから、目の前を同一クラスの車が走っていたら、何が何でも今すぐオーバーテイクしなきゃ、とか思っちゃうんだろうな。短距離のスプリントレースでは、自分の順位を上げるチャンスなんて一回のレースの中でそう何度もある訳じゃないから、とにかく目の前の車を今すぐ抜くことを考えないといけない。でも耐久レースでは、そんなことはないんだよね。
─── 今抜かなくても、後ろにぴったりついていって相手のミスを待つ、とか。
そう。それに相手の車とタイヤの銘柄や種類が違ってれば、同じ走りをしていてもタイヤの限界が来るタイミングが違ったり、燃料の多寡によって車の挙動も変わるかもしれないし、燃費が違えばピットのタイミングも変わるし→実際今回の富士もそうだった。たぶん鈴鹿1000kmでもやるだろうけれど、相手よりピット回数が少なければ、普通に並んで一緒に走っているだけでも、相手のピットインの隙に前に出られる。
─── そういうのを「ユルイ」って表現しちゃったんだ?
うん、そうだと思う。誤解を招く言い方をしたんだから失言には違いないんだけどね。つまり、GTというカテゴリーが「ユルイ」って言ったわけじゃなくて、長距離レースならではの走り方が、スプリントレースに比べて「ユルイ」って言いたかったんじゃないのかな。
─── 富士のPP獲得インタビューではひたすら謙虚になってたけど、やっぱりTDPの人からお目玉食らったのかな?
だろうね。国本のFCJ時代のコメントなんかを聞いていても、絵に描いたような優等生発言ばっかりで、TDPって、そういう部分の教育もきっちりしてるように思えるから。
─── 私は特に#95のTDP801コンビには期待してるんだから、あまりblogでひどく書かないでよね。
何に期待してるんだかアッー!
─── TDPといえば、F3スレでもすっかり「ストッキング」とか「パンスト」とかいう呼び名が定着しつつある井口(*4)だけど、三連勝しちゃったよ。
・・・あれF3スレに書き込んだの、お前だろ?
─── 違うよっ!
( ´_ゝ`)フーンまぁいいけど。でもFCJでもFTでも国本や頚骨(*3)の影で目立たなかったパンスト君が、F3に来た途端に目立ち始めたっていうのは面白いね。
─── 小さな車ではそれほどじゃなくても大きな車に乗った途端に速くなるドライバーっていうのはいると思うけど、まさにストッキングがそうなのかも。
GTでは国本にずいぶん先に行かれちゃったけど、一緒に乗ってるのが黒澤琢弥ってことで得るものは多いだろうし、国本とはお互いに刺激し合って成長してもらいたいね。
─── GTの話に戻るけど、500は#23が今回ノーポイントだったけど、ランキングはトップのまま。その後ろに#38、#36。
新たな性能調整がないと仮定して、セパンでの上位車両のウェイトをまとめてみた。#17や#25には救済があるだろうから、この通りにはならないと思うけど・・・
Rd.3でのウェイト → Rd.4でのウェイト
- #23 1200kg/27.0φ×2 → 1200kg/27.41φ×2
- #38 1100kg/29.0φ×2 → 1155kg/29.0φ×2
- #36 1130kg/29.0φ×2 → 1160kg/29.0φ×2
- #12 1200kg/28.79φ×2 → 1190kg/29.0φ×2
- #18 1140kg/29.8φ×2 → 1170kg/29.8φ×2
- #22 1200kg/29.0φ×2 → 1180kg/29.0φ×2
- #35 1100kg/29.0φ×2 → 1100kg/29.0φ×2
- #1 1165kg/29.8φ×2 → 1145kg/29.8φ×2
- #32 1140kg/29.8φ×2 → 1140kg/29.8φ×2
- #100 1140kg/29.8φ×2 → 1150kg/29.8φ×2
- #24 1180kg/29.0φ×2 → 1180kg/29.0φ×2
- #6 1125kg/29.6φ×2 → 1100kg/29.0φ×2
- #17 1140kg/29.8φ×2 → 1140kg/29.8φ×2 ?
- #25 1100kg/29.6φ×2 → 1100kg/29.6φ×2 ?
- #3 1180kg/29.0φ×2 → 1180kg/29.0φ×2
- #39 1100kg/29.6φ×2 → 1100kg/29.6φ×2
─── こうして見たら、富士でコケた#1 ARTAあたりが来そうな感じ。
うん、TAKATAより軽いし、ファーマンはセパン得意だろうし、伊沢も若いから体力的に30代のドライバー達より有利かもしれない。
─── 伏兵は今年も#24 コンドーかな。ただ、去年のあれはかなり特殊な勝ち方(*6)だったけど、他のタイヤ屋さんも同じ轍は踏まないだろうから、なんともいえないけど。
ここまでぜんぜん駄目だった#39 サードも、暑いセパンでは救済が大きく効いてくるかもしれないし。
─── #35 クラフトが、BSにチェンジした途端、コンスタントにポイント稼いでるのを、ダンロップの中の人はどう思って見てるんだろう。
そりゃまあ。。。でも、300ではインプレッサとか好調だし。ていうか300にリソース割きすぎたのかもね。
- (*1)ケースケ
- 国本京佑。顔がかわいい方のTOM'sドライバー。GT300では平手晃平と一緒にaprのMR-Sに乗っているが、二人のルックスが、ある種の女性達の妄想を著しく喚起するようである。現役慶應ボーイでもある。
- (*2)コーヘイ
- 平手晃平。このblogのアクセスアップに大いに貢献してくれたTDPドライバー。トヨタは彼を若い頃から海外に出して鍛えていたが、そのルックスに着目し、国内シーンの盛り上げ役として、今年より国内召還され、ショタや801達の注目を集めている。
- (*3)金曽さん
- GT300のトップチーム、aprを率いる監督。
- (*4)井口
- 井口卓人。顔がストッキングを被ったドロボウに似ている方のTOM'sドライバー。「ストッキング」「パンスト」などと呼ばれている。ケースケの引き立て役になるかと思われたが、今年の全日本F3選手権で開幕から三連覇。その存在感は完全にケースケを食ってしまっている。
- (*5)頚骨
- ケイ・コッツォリーノ。繁盛しているイタ飯屋の御曹司。昨年のフォーミュラ・トヨタのチャンピオンであり、TDPドライバー。イタリア人のような名前と顔立ちだが、普通に日本語を話す。
- (*6)かなり特殊な勝ち方
- セパンが暑いのは毎年のことで当たり前なのに、なぜか昨年のセパンではBSタイヤが暑さに耐え切れず、BSタイヤを使うチーム(即ち各メーカーのトップチーム)がタイヤ交換のためのピットインを一回余計に行なうという状況が発生。結果、ヨコハマタイヤを使うコンドーレーシングが勝つという異例の事態となった。